復刻版 北斎『冨嶽三十六景』のうち「神奈川沖浪裏」

 
 

江戸後期は、名所図会や道中案内など、旅情報が満載でした。
旅に憧れる江戸の人々の間に「旅ブーム」と「名所絵ブーム」が重ねて到来し、「役者絵」や「美人絵」が中心だった浮世絵に「名所絵」という大きなジャンルが確立することになりました。名所絵の中で最も有名な浮世絵は、北斎の「神奈川沖浪裏」と言っても過言ではありません。北斎の構図は、大浪に翻弄されて船にしがみ付く押送船の船頭達を、大きな浪の裏から、小さな冨士が静かに見守る。大浪よりも冨士のほうが遥かに大きな存在であるが、あえて、 冨士を小さく描くことによって、冨士の大きな存在感を表現しています。

「神奈川沖浪裏」を摺りあげるのに必要な版木は主版が1枚に色版が2枚(裏表使用)計3枚。
5面の版木を摺り重ねていき、1つの作品が完成します。
当時の版元はいかに版木の数を少なくし(予算を抑えるため)、且つ良い作品を完成させることにもこだわっており、北斎はたった3枚の版木で今も世界を魅了する構図を考えました。余計なものを削ぎ落とし、ミニマルでも迫力のある北斎の「神奈川沖浪裏」はずっと眺めていても飽きない魅力があります。
UKIYO-E PROJECTではメトロポリタン美術館に所蔵されている、初摺に近く、保存状態の良い『冨嶽三十六景』のうち 「神奈川沖浪裏」を参考に復刻致しました。


 
 
 
 

『冨嶽三十六景』のうち「神奈川沖浪裏」 作品紹介

絵師:北斎
彫師:三代目関岡扇令
摺師:伊藤達也
年代:2022年

作品仕様
サイズ:大判 26.5 x 39.0 cm
材質/用紙:奉書紙「越前生漉奉書」

価格
エディションNo.あり 初摺50枚限定
『冨嶽三十六景』のうち「神奈川沖浪裏」:55000円(税込)

エディションNo.なし
『冨嶽三十六景』のうち「神奈川沖浪裏」:16500円(税込) 

※注意事項
・エディションNo.の選択は出来ません
・初摺50枚限定に鑑定書を付属致します
・ 江戸時代から、江戸っ子は、「すべてオリジナル」として、浮世絵を楽しんでいました。UKIYO-E PROJECTはそれに倣い「一枚一枚すべてがオリジナル」と考えています
・作品は特注の紙たとう(専用ケース)に入れた後、厳重に梱包しお送りします
・額装をご希望の方は、オプションでお選び頂けます


職人紹介

彫師:三代目関岡扇令

1957年 東京生まれ 荒川区在住
摺師の家系に生まれたが、父・二代目扇令の勧めにより19歳で彫師の道に入り、大倉半兵衛氏に弟子入り。7年の修行を積み、2013年10月に「三代目関岡扇令」を襲名。
38年ものキャリアによる経験と実績から、原画に忠実に彫る高い技巧に加え、原画の甘い線を補完する彫りをこなす創造的な手腕をもつ。浮世絵の古典的なデザインのほか、新版画や現代版画といった新しいデザインの彫り作業にも次々とチャレンジしている。また、後世の彫師育成のため、積極的に弟子を受け入れている。

摺師:伊藤達也

1965年 東京生まれ 根津在住
1985年、20歳で幾馬系四代目伊藤智郎の後を継ぎ、師匠小川文彦の元で約3年修行。1995年に東京都優秀技能者知事賞を受賞。
その後20年以上にわたり、日本、オーストリア、ハンガリー、フランス、オーストラリア、ワシントンなど、世界各地の美術館や博物館、文化関連の施設にて摺の実演およびワークショップを開催し、摺の技術や浮世絵の魅力を幅広く伝えている。