江戸のおもかげ

江戸の人々は、現代で言う風景版画を、「名所絵」と呼んで親しんでいました。これまで、UKIYO-E  PROJECTでは、版元として、現代アーティストを描いた「役者絵」「美人絵」「武者絵」などを、「現代の浮世絵」として、発表してきました。そして、どこか懐かしい江戸の香が漂う現代の風景を、「名所絵」としてシリーズ化したいと考え、「佃島残江戸面影」を制作しました。木版画の特性を生かして、ほんの少しの色版を差し替えることによって、同じ風景が、「春」「夏」「秋」「冬」四季折々の景色を表現しました。勿論、江戸時代から脈々と受け継がれた「彫師」「摺師」の技法があればこその成果でした。

そして、シリーズ第二弾として、「時鐘江戸俤」を制作しました。今度は、真夏の一日の移り変わりを「快晴」と「夕暮」の二枚で表現します。しかも、江戸の名所絵流行と軌を一にして人気があった、「藍摺」という「藍の濃淡」だけで表現した木版画で制作しています。